2022-10-19
「住み慣れた自宅で過ごしたい。」
そんなご家族のお気持ちに答えたい、在宅療養を行いたいと思うご家族へ。
在宅療養を実現するためには、家族の協力が必要であることは間違いありませんが、
時に頑張りすぎてしまうご家族を拝見いたします。
「自分が頑張らなくてはいけない。」
「誰かにあずかってもらうのは、家族として失格だ。」
とすら思うご家族を見てまいりました。
私達医療従事者・介護従事者からみると、患者様だけでなく、同じようにご家族も大切なのです。
患者様はよりより在宅療養を過ごされるために、患者様の身体の健康、そして心の健康も大事です。ご家族の支えがなければ、在宅療養の継続は困難になります。
「本当は自宅で看るのは辛い。」
「こんなことに困っている。」
「少しお休みしたい。」
「自分の体調も悪くなってきた。」
「こんなことも頼みたい。」など
本当に些細なことでも、ケアマネージャー、訪問看護師、担当医師などに相談して欲しいと私達は願っています。
連絡しにくいと思うかもしれません。そんなことはありません!
そのために、私達、ケアマネージャーを中心とする数多くのサービスとお力になれる専門家がいます。
私は、かかりつけ医とは、どんなことでも相談できる存在であるべきだと思い、地域医療に当たっています。
自分が犠牲になることはありません。
地域で協力し合い、患者様・ご家族を支えていければと思っております。
皆で支えていきましょう。
2022-10-19
「自分にとって大切なことはなんだろうか。」
「自分の人生の最期はどうありたいか。」
そんな話をしたことがありますか。
全ての人が平等に迎えるものは命の終わりですが、そんな自分の最期について考えたことがありますでしょうか。
でも考えるって具体的にどう考えればいいの?と、そんな声も聞いたことがあります。
ご存じの方もいらっしゃると思います。
もしバナカードは、あなたと大切な誰かが「もしものための話し合い」をする、そんなきっかけを作るためのカードゲームです。
元々はアメリカ発の「GOWISH GAME」を日本語に翻訳され、グループで使えるためのルールを考案されたもので、医師が開発したものです。
もしバナカードは36枚のカードが入っていて
「自分の人生を振り返る」
「誰かの役に立ちたい」
「死生観について話せる人がいる」
「人との温かなつながりがある」
「いい人生だったと思える」
「家族と一緒に過ごす」
「怖いと思うことについて話せる」
「機器につながれていない」
などと様々なカードが入っています。
ゲーム方法はいくつかありますが、一つご紹介すると
① 手持ちの札を5枚取り、中央に裏返しにおいてあるカードの山から1枚取る。
② 手持ちのカードより大切なことだと思うカードを選ぶ。2回目以降はパスしてもOK.
③ カードの山がなくなるまで行う。
④ 手元にある5枚のカードから3番まで優先順位をつける。
⑤ 皆で選んだ理由、捨てた理由を話し合う。
以前妻とこのゲームをしたときに、お互い知っているようで、想像もしなかったカードを残していたことが印象的でした。
相手の考え、気持ちについて知ることが出来るだけでなく
普段話さない価値観、死生観を深く掘り下げ、それを他者に語ることで、より深めることができ、家族で大切なことについて話し合うことが出来、とても魅力のあるカードだと思いました。
大切なご家族と、また職場での研修やレクリエーションなどにもおすすめです。
*コラムはこちらのからもご覧いただけます。
2022/09/27
「足腰が悪くなってかかりつけのクリニックに通うのが大変になってきたな。」
「認知症が進んで、クリニックまでいくのが難しくなってきた。」
「付き添いの人がいなく、一人で通院するのが難しくなってきた。」
「がん末期と診断されて、療養しながら家族と一緒に家で過ごしたい。」
様々な理由から、訪問診療を頼みたいと思うかもしれません。
でも、どうやって訪問診療を選べばいいの?と迷われると思います。
そもそも、往診と訪問診療って何?違いがあるの?
まだまだ訪問診療は皆さんにそこまで馴染みがないものかもしれません。
そこで、分かりやすく説明していきたいと思います。
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今日のテーマは、「どうやって訪問診療機関を選び方」について、お話したいと思います。
「訪問診療を頼みたいけれど、どうやって選ぶの?」
様々な理由から訪問診療を行いたい時、大きく分けて3つの手段で依頼することなると思います。
主に以下の3つになると思います。
①かかりつけ医で、訪問診療をしており、そのまま外来から訪問診療に切り替える。
②ケアマネージャーさんや訪問看護師さんに紹介してもらう。
②インターネット等で調べ、自分で医療機関に問い合わせる。
①の場合は、今まで信頼している医師がいて、そのまま見ていただけるので安心かと思います。
しかし、注意点として外来でみてもらっていた医師と、訪問診療医が異なる場合がありますので、そこの確認が必要です。
②の場合は、紹介なので安心かと思いますが、紹介された医療機関について少し調べられるとより安心だと思います。
③の場合も同じく自分で調べて依頼する必要があります。
どの場合でも共通することですが、訪問診療の行ってくれる医療機関で抑えるべきポイントをお話します。
ポイント1
自宅から近い。
理由は、その医療機関から半径16㎞以内でしか訪問診療ができないルールがあるからです。
当院もですが、多くの医療機関はもっと狭い範囲で(自分でケアできる範囲)往診をしています。
したがって今まで遠い病院に通っていてそのまま訪問診療にしたいと思ってもエリア外になってしまうのです。
基本自宅のある市町村から探すとよいと思います。
ポイント2
在宅支援診療所なのかどうか。
在宅支援診療所という言葉は聞きなれないと思いますが、これは、「24時間往診できる体制を確保した診療所」です。
もしそうでないと夜間や診療時間外は何かあったときに訪問診療してもらえません。必ず、24時間365日で往診をしてくれる診療所にしましょう。
また電話対応も同じです。患者さんはいつも不安です。どんな時でもその診療所と繋がれる体制が不可欠だと思います。
ポイント3
実際会った時感じた気持ち 信頼できそうか 評判 熱意など
これが一番大事かもしれません。安心して自宅で療養するためには、信頼関係が不可欠です。
「医師として」「人として」信頼ができるか、安心してまかせられるか
これらが全てだと思います。
それを知るためには、実際医師とあってお話するのが一番だと思いますが、評判なども聞くことが出来るのであれば、それも判断材料になると思います。
同業者はよく評判を知っています。主に評判を聞ける場所は、地域包括支援センター、病院の医療連携室、ケアマネージャー、訪問看護師、外来の医師などから聞けると思います。
インターネットの情報は、大抵嫌な思いをしたときに書き込むことが多いので、情報が偏っていることが多いです。
したがって、上記に挙げたような人たちに聞くといいと思います。
以上、訪訪問診療を行っている診療所の選び方のポイントでした。